賞味期限切れの納豆はいつまで食べられる? 2週間・1か月・2か月・3か月を比較検証

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納豆は賞味期限が切れても美味しく食べられるというウワサを聞いたことはありませんか? 我が家でも実際に賞味期限の切れた納豆を普通に食べてきましたが、果たしてどのくらいまで食べられるのか、そしてどのぐらいまで美味しいと感じるのかを検証してみました!

はじめに

納豆の特徴について

納豆の原料は大豆ですが、その大豆を納豆菌によって発酵させると納豆になります。誤解されている人もいるかもしれませんが、納豆は腐っているわけではなく、発酵している状態ですので安全に食べることができます。賞味期限はだいたい1週間から10日ほどに設定されているものが多いですが、「期限が過ぎても食べられる」、「むしろ期限が過ぎたぐらいの方が美味しい」などといった話を耳にすることがあります。

納豆菌は菌の中でも最強と言われており、他の菌を寄せ付けないため納豆には基本的にカビは生えないと言われています。古くなった納豆には白い粒々が見られることがありますが、これはカビではなくチロシンというアミノ酸が結晶化したもので、食べても問題ありません。

賞味期限と消費期限の話

賞味期限の話題になるとよく出てくるのが、「賞味期限」と「消費期限」の違いです。東京都保健医療局のホームページでは下記のように記されています。

消費期限と賞味期限は、何が違うのでしょうか?【食品安全FAQ】
・消費期限や賞味期限の過ぎてしまった商品を食べても問題ないでしょうか?
<回答>
・消費期限は安全に食べられる期限で、賞味期限はおいしさなどの品質が保たれる期限です。 消費期限を超えると安全ではなくなる可能性がありますので、食べることはおすすめできません。
・未開封かつ包装等に書かれている保存方法を守っている場合、賞味期限を越えたからといって、すぐに安全性に問題があるとは限りません。

東京都保健医療局:https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/anzen/anzen/food_faq/hyoji/hyoji04.html

つまり賞味期限はおいしさを保証する目安ということですので、多少過ぎたからと言ってすぐに食べられなくなるということではないのです。だから賞味期限が切れたらなんでもかんでも捨ててしまうというのは、ちょっともったいない気がしてしまいますよね。

検証方法

<用意したもの>
今回の検証用に準備した納豆はスーパーで販売しているプライベートブランドのもので、すべて同一商品を使用しています。購入した後はすぐに冷蔵庫に入れ、未開封の状態で保存してきたものです。それぞれの賞味期限は、①残り1週間、②当日、③2週間切れ、④1か月切れ、⑤2か月切れ、⑥3か月切れの6種類です。

<かき混ぜ方>
なるべく同じ条件になるように、すべての納豆のかき混ぜ方を統一します。開封後、何も入れずに50回かき混ぜた後、タレを入れてさらに50回かき混ぜていきます。からしやネギなどの薬味は今回は加えません。

<食べ方>
納豆をかき混ぜた後は加熱せず、ごはんなどにも乗せずに納豆のみで食べてみることにします。

<評価軸と中止判断>
評価していくポイントは以下の4点とし、安全を考慮して実験中止の判断をする条件も事前に考えておきました。
●見た目・・・水っぽくなっていたりドロッとした様子が見られる場合、カビが生えている場合
●におい・・・強いアンモニア臭や酸っぱいにおい、明らかな異臭がする場合
●粘り・・・・かき混ぜた時に糸を引かない場合
●食味・・・・固すぎて食べられない場合、明らかに変な味がした場合

検証開始

ここからは実際の検証になります。新しいものから順にみていきましょう。

①賞味期限残り1週間

開封した状態(残り1週間)
何も入れずに50回攪拌した状態(残り1週間)
タレを入れてさらに50回攪拌した状態(残り1週間)

●見た目・・・いつもの納豆という感じで黄土色のふっくらした粒をしています。
●におい・・・納豆本来の香りがします。
●粘り・・・・適度な粘りがあります。
●食味・・・・大豆の風味を感じます。見た目通りふっくらとしていて美味しく感じました。

②賞味期限当日

開封した状態(期限当日)
何も入れずに50回攪拌した状態(期限当日)
タレを入れてさらに50回攪拌した状態(期限当日)

●見た目・・・賞味期限残り1週間の納豆とほとんど変わらず黄土色のふっくらした粒をしています。
●におい・・・納豆本来の香りがします。
●粘り・・・・適度な粘りがあります。
●食味・・・・ふっくらとした粒で美味しく感じました。味は少し濃くなったような感じでしょうか。

③賞味期限切れ2週間

開封した状態(2週間切れ)
何も入れずに50回攪拌した状態(2週間切れ)
タレを入れてさらに50回攪拌した状態(2週間切れ)

●見た目・・・黄土色から少し茶色に近い色になってきた感じです。粒の乾燥は特に気になりません。
●におい・・・先ほどまでよりにおいが感じられません。
●粘り・・・・こちらも適度な粘りがあります。
●食味・・・・先ほどまでのものより風味は感じられなくなってきました。粒が少し柔らかくなったような気がします。

④賞味期限切れ1か月

開封した状態(1か月切れ)
何も入れずに50回攪拌した状態(1か月切れ)
タレを入れてさらに50回攪拌した状態(1か月切れ)

●見た目・・・2週間切れのものとほとんど変わりません。ほんの少しアミノ酸が結晶化した小さな白い粒が見られます。
●におい・・・納豆本来の香りではなく、発酵が進んだようなにおいがします。
●粘り・・・・先ほどまでと比べて少し水っぽい感じでしょうか。粘り気も減ってきた感じです。
●食味・・・・アミノ酸の結晶のジャリっとした食感が出てきました。味はあまりしなくなってきました。これまでのものよりもしょっぱさを感じます。粒がしぼんで容量が減ったせいでしょうか・・・。

⑤賞味期限切れ2か月

開封した状態(2か月切れ)
何も入れずに50回攪拌した状態(2か月切れ)
タレを入れてさらに50回攪拌した状態(2か月切れ)

●見た目・・・色はだいぶ茶色が濃くなっています。アミノ酸の結晶もチラホラ見られます。
●におい・・・やはり発酵が進んだようなにおいがします。
●粘り・・・・かき混ぜる時の粘りが固い感じがしました。そして明らかに粘り気が少なくなっています。
●食味・・・・先ほどと比べてアミノ酸の結晶のジャリっとした食感が強くなっています。やはり味はあまりしません。

⑥賞味期限切れ3か月

開封した状態(3か月切れ)
何も入れずに50回攪拌した状態(3か月切れ)
タレを入れてさらに50回攪拌した状態(3か月切れ)

●見た目・・・これまでのものと比べて明らかに濃い茶色に変色しています。アミノ酸の結晶もハッキリわかるほど多く確認できます。外側の方に乾燥が目立つようになってきました。
●におい・・・発酵が進んだせいか、タレを入れる前でも醤油のような香りがします。
●粘り・・・・明らかに粘り気がなくなっています。
●食味・・・・アミノ酸の結晶のジャリっとした感じがかなり強くなり、食感の邪魔をして正直あまり美味しいとは思えないです。

比較写真

今回の検証に使った納豆を並べてみましたので、写真で違いを確認してみてください。

開封前
開封した状態
何も入れずに50回攪拌した状態
タレを入れてさらに50回攪拌した状態

まとめ

今回の検証結果をまとめると、以下のようになります。

何か月切れの納豆が食べられた?

食べられるかどうかでいうと、賞味期限が3か月切れても問題なく食べることができました。食べた後もお腹の調子が悪くなることもなく、まだまだ限界点は遠いようです。

美味しいと感じたのは?

人によって好みはあると思いますが、私が一番美味しく感じたのは「賞味期限切れ当日」の納豆でした。フレッシュな状態から程よく発酵が進み、うま味も増してちょうど良くなっている感じがしました。とはいえ賞味期限が2週間切れた納豆も普通に美味しく食べられました。しかし賞味期限が1か月切れてしまうとだいぶ風味も失われてきて、美味しいとは言えない状態になってしまうかなと思います。

いつまでなら食べてもいいと思ったか?

完全に個人の意見になりますが、期限で言うなら「賞味期限切れ2か月」までなら食べてもいいかなと思いました。ただしポイントはアミノ酸が結晶化しているかどうかになってくると思います。3か月切れのものはアミノ酸が結晶化してジャリっとした食感が強くなってしまい、これがかなりマイナスとなってしまいます。ということで期限を意識するよりも、アミノ酸の結晶が目立ち始める前までという考えの方がいいと思いました。もちろん大前提として、見た目や臭いなどを総合的にみて「食べられる」という判断をした上で・・・の話です。

アミノ酸の結晶(白い粒々)が目立ってきた納豆

後日、賞味期限が1年切れた納豆の検証も行っております。興味のある方はこちらの記事もご覧ください。

最後に

今回の検証はあくまでも個人的な興味から実験を行ったものになります。この記事は決して賞味期限切れの納豆を食べることを推奨したり、その安全性を保証するものではありません。保存環境によっても大きく状態が変わるため、賞味期限切れの納豆を食べる場合は必ず自己責任でお願いします。

あくまでも個人の体験談としてご覧いただけますと幸いです・・・。

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