カブトムシ・クワガタ採集の脇役たちにスポットライトを当ててご紹介!

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虫取りに出かけたとき、本命のカブトムシやクワガタだけでなくほかにもいろいろな生き物に出会うと思います。なんかよく見かけるんだけど名前を知らない生き物たちにも、当たり前ですが名前があります。そんなちょっとマニアックな生き物たちのことを知ってみると、いつもの虫取りがまた一段と楽しいものに変わっていきます。今回はそんな脇役的な生き物の中から、8種類の甲虫にスポットライトを当ててご紹介してみたいと思います。

※カブトムシ・クワガタ採集についてはこちらの記事をご覧ください

カナブン

カナブンとクロカナブン

樹液に集まる生き物の中でもっとも遭遇率の高い甲虫はカナブンです。おそらく虫取りに行ったことがある方であれば見たことがない人はいないのではないでしょうか。特に昼間の採集ではカナブンだらけであることも多いです。しかしカナブンが密集している場所を見つけることができたら、そこはカブトムシやクワガタもやってくる可能性が非常に高い場所になると言えます。

そんなカナブンにも何種類かいるのですが、一番メジャーなのは緑がかった茶色をしているその名も「カナブン」。色合いは茶色味が強いものや緑色が強いものなど、個体差が結構あります。大きさは2~3cm程度で、よく動き回りよく飛びます。そのほかには、ツヤのある真っ黒な色をしていてカナブンよりもやや大型の「クロカナブン」、金属っぽい光沢が強く鮮やかな青緑色が美しい「アオカナブン」がいます。近年はクロカナブンやアオカナブンを見る機会がだいぶ減ってきていますので、見かけることができたらとてもラッキーです。

ハナムグリ

シロテンハナムグリ

カナブンと形がよく似ているのが「シロテンハナムグリ」です。カナブンとの最大の違いは背中に白い模様があることで、大きさは1.5~2.5cmとカナブンよりもちょっと小さいイメージです。こちらも日中にカナブンと争うように樹液を吸いにくる甲虫です。

ハナムグリという名前の由来は花に潜(むぐ)って花粉や蜜を吸うところから来ていますが、クヌギなどの樹液に集まっているところを見かける機会が多いです。カナブンに比べるとやや動きはおとなしい印象で、カナブンと違い落下した時などに死んだふり(擬死)をするのも特徴のひとつです。

また、シロテンハナムグリとそっくりで見分けるのが難しい「シラホシハナムグリ」という仲間がいます。見る人が見れば頭の形や足の長さ、羽の色などで区別がつくようですが、私は見分ける自信がありません(笑)。

カミキリムシ

カミキリムシの仲間も昆虫採集でよく見かけることがあります。

ミヤマカミキリ

特に「ミヤマカミキリ」は夜の雑木林では定番のゲスト。黄土色に見える体には黄色い薄毛が生えており、胸部に横向きのシワが沢山入っているのも特徴です。大きさはカミキリムシの中でも最大級の3~6cmほどあり、動きが活発なのですぐに見つけることができます。

ノコギリカミキリ

ミヤマカミキリよりも遭遇率は低いですが、真っ黒な個体で負けず劣らず存在感を発揮しているのが「ノコギリカミキリ」です。大きさも最大5cmほどになる大型のカミキリムシで、その特徴は何といっても触角の形状。名前の由来になっている通り、ノコギリの刃のようなギザギザとした形ですぐにそれとわかります。本来の生息地は針葉樹林ということですが、雑木林にはいろいろな木がありますので、虫取りの際に見かけることもある甲虫です。

ちなみにこれはカミキリムシ全体に言えることですが、アゴの力がとても強いので、もしも触る時は噛まれないように注意しましょう。

コメツキムシ

コメツキムシ

草むらや公園など、日常生活の中でも時々目にすることがあるコメツキムシ。捕まえて仰向けに置いておくと「パチンっ」という音とともに飛び跳ねて体制を元に戻す、ちょっと愛嬌のある甲虫ですよね。子どもの頃は捕まえるといつも仰向けにして、何度も起き上がらせて遊んだものです。

コメツキムシの中には雑木林で見かける種類もいます。樹液に集まる「オオナガコメツキムシ」は、その名の通り大きなコメツキムシで、体長が3cmほどになります。

ヨツボシケシキスイ

ヨツボシケシキスイ

さて、コイツは見かけたことがあってもなかなか名前が知られていないマニアックな昆虫なんではないでしょうか。夜の樹液採集では結構な頻度で遭遇しますが、体も1cmほどと小さく、あまり気に留めない方も多いと思います。こちらは「ヨツボシケシキスイ」という名前の昆虫で、背中に4つ星のような朱色の模様があるのが特徴です。よく見ると2つのアゴを持っておりクワガタのメスと非常に似た形をしています。しかしアゴの大きさが左右非対称になっており、クワガタとは別の仲間に属しています。

キマワリ

キマワリ

縦にスジの入った楕円形の背中に長い足と触角が特徴的なこちらの生き物は「キマワリ」という甲虫です。足が長く木をグルグル回っていそうなイメージからその名が付いたそうです。体の大きさは2cmほどで、樹液を吸いに来ているというよりは、ちょこちょこと木の周りを歩き回っている印象があります。やっぱりその名の通り木を回ることが好きなのでしょうか(笑)。

ゾウムシ

ゾウムシ

「ゾウムシ」は数mmから数cmほどの小さな甲虫です。見た目の特徴は何といってもゾウ(象)の鼻ように長く伸びた口で、近くで見ると何とも愛くるしい顔をしています。ゾウムシの仲間は日本だけでも1000種類以上いると言われていて、中には最大の特徴であるゾウのような口を持たない種類もいるようです。

雑木林でそれほど頻繁に見かけることはありませんが、過去に何度か見かけたことがあります。種類まではわかりませんが、その個体は茶褐色や黄土色のまだら模様をしていたような記憶があります。小さくて見落としがちですが、その特徴的な顔をじっくり観察してみるのも面白いかもしれません。

シデムシ

オオヒラタシデムシ

最後にご紹介するのは「オオヒラタシデムシ」です。シデムシは地面を歩き回っている甲虫で、木に登っている姿はほぼ見かけませんが、虫取りに行ったときに足元でよく見かけることがあります。大きさは2cmほどで平べったい体をしており、色は藍色に近い黒色で背中には大きな縦シマ模様が入っています。動物の死骸や腐った植物などを食べて暮らす森のお掃除屋さんです。

オオヒラタシデムシには面白い特徴があって、飛べる個体と飛べない個体がいるそうです。甲虫の中でもオサムシ(一部を除く)など他にも飛べない種類が存在していますが、同種の中で飛べたり飛べなかったりする個体に分かれるのは、実におもしろい特徴だと思いませんか?

まとめ

いかがでしたか。今回はカブトムシ・クワガタ採集で出会う昆虫にスポットライトを当ててご紹介してみました。みなさんはどれぐらい知っていたでしょうか? 前半の4種は馴染みがある方も多かったかもしれませんが、後半の4種はなかなかマニアックだったのではないでしょうか。

こうして普段何気なく見ていた昆虫の名前や生態を知ることで、虫取りの楽しみも倍増します。特に好奇心が旺盛な子どもたちはすぐに名前を覚えて、次に見かけたときはきっと喜んで名前を言っているのではないかと思います。これをきっかけに普段スポットライトを浴びていない脇役的な生き物たちにも興味を持ってもらえたらと思います。ぜひお父さんお母さんからお子さんたちに教えてあげてみてください!

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